梶川理髪館・理容史料館のご案内

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サインポール

近代以前の西洋では、理髪師が外科医も兼ねていて、理髪外科医と呼ばれていました。彼らは傷を治療したり、歯を抜いたり、そして血を抜く瀉血(しゃけつ)も行っていました。これは病気は悪い体液によって起こるとされていたからで、患者は棒を杖のように持ち、腕を固定し、理髪外科医は上腕の血管を切り、血を抜きました。

この棒が赤く塗られていて、それに洗った包帯をぶら下げて乾かしました。風で包帯が棒に巻きつき、それがトレードマークになったと言われています。 また、血管を浮き出させるために巻いた包帯(白)と止血に巻いた包帯(赤)を交互に巻いた、という説もあります。

青が加わったのは1745年、イギリスで理髪師と外科医が別々のギルドになるとき目印のため加えられた、という説と、アメリカ建国100年の1875年頃、星条旗の色から加えられたという説があり、後者の星条旗説が有力です。 また、蛭(ひる)による瀉血も行われ、上部の丸い球は、蛭を入れた容器を表しているのでは、という研究者もいます。

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